水虫
水虫(足白癬)とは
水虫は、カビの仲間である白癬菌が足の皮膚に寄生し、増殖することによって起こる病気です。白癬菌は、角層中の主成分であるケラチンというタンパク質を栄養源にして増殖します。
白癬菌は、全身のいたるところに寄生するのですが、特に高温多湿の環境を好みます。足は靴下や靴によって蒸れやすいので、真菌が繁殖しやすいのです。実際、白癬菌による疾患で最も多いのは水虫(足白癬)です。
男女ともに罹患します
男性が罹患しやすいというイメージをお持ちの方も多いようですが、女性の方も非常に多く罹患しています。白癬菌は高温多湿の環境下で繁殖しますので、一日中、靴を履き続けているサラリーマンの方はかかりやすいですが、ブーツなどを履く女性もいるため、女性の水虫も増加傾向で、男女比53:47ぐらいの割合と言われています。
男女を問わず、水虫の兆候が見られた場合は、皮膚科を受診し、必要な治療を受けることが重要です。
水虫の予防方法
- 家族に水虫の人がいるときは、スリッパ、足ふきマットなどを別にしましょう
- 足を清潔にしましょう
- 家の床や畳を掃除することも大切です。
- 公共の場で裸足になったときは、早めに足を洗いましょう
- 普段から足を乾燥させておきましょう
- 通気性の高い靴や靴下を選ぶことも効果があります
など
足にできる水虫のタイプ
趾間型
足指の間の皮膚がふやけたように白く濁り、次第にむけてくるタイプであり、水虫の中で最も多く見られます。春~夏にかけて発症・悪化しやすく、大抵は痒みが出現しますが、痒みを感じないこともあります。
小水疱型
土踏まずや足の縁などに小さな水ぶくれが多発するタイプです。高温多湿な夏季に悪化しがちで、一般的には強い痒みを伴います。水ぶくれが破れると、皮がむけてきます。
角化型
足の裏から縁にかけての広い範囲で皮膚が厚くなり、あかぎれのような症状が現れるタイプです。季節的変動がなく、冬季に足がひび割れ、痛みが出ることもあります。
爪白癬
足の爪の中に白癬菌が侵入することで起こる水虫です。痒みは伴いませんが、爪が黄白色に濁ってきたり、分厚くなったりします。爪が濁る原因は爪白癬以外にもありますので、きちんと検査を受けることが重要です。
水虫の治療方法
外用薬、内服薬による治療を行います。
外用薬の効果を十分に発揮させるには、きちんと定期的に薬を塗り続けることが大切です。特に、入浴後は皮膚の角層がふやけており、薬も浸透しやすいので効果的です。
症状が出ているところよりも広い範囲に白癬菌はいます。足の裏全体から指の間まで、塗り残しなく塗りましょう。
また、症状がなくなったように見えても、白癬菌は生命力がとても強いので皮膚の中で生きていることがあり、根気よく治療を続ける必要があります。見た目が改善したからと言って、自己判断で治療を中断することはお止めください。
爪白癬などで用いる内服薬は、3~6か月の服用が必要となります。この薬は肝機能障害などの副作用が生じることもありますので、医師の指示をきちんと守るようにして下さい。